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論文

First-principles calculations of hydrogen trapping energy on incoherent interfaces of aluminum alloys

山口 正剛; 海老原 健一; 都留 智仁; 板倉 充洋

Materials Transactions, 64(11), p.2553 - 2559, 2023/11

 被引用回数:1 パーセンタイル:0(Materials Science, Multidisciplinary)

アルミニウム合金中のMgZn$$_2$$析出物とMg$$_2$$Si晶出物の非整合界面における水素トラップエネルギーを第一原理計算から計算することを試みた。非整合界面を含む単位胞は周期境界条件を満たさず、結晶ブロックが不連続になるため、不連続領域(真空領域)から離れた領域で水素トラップエネルギーを計算した。その結果、この原子論的配置を仮定した非整合界面では、水素原子のトラップエネルギーがかなり大きいことがわかった。また、アルミニウム母相中のMg$$_2$$Siの非整合界面における水素トラップによる凝集エネルギーの減少についても予備的計算を行った。

論文

放射性アルミニウム廃棄物の安定化処理技術の開発

関 美沙紀; 藤田 善貴; 藤原 靖幸*; Zhang, J.*; 吉永 尚生*; 佐野 忠史*; 堀 順一*; 永田 寛; 大塚 薫; 大森 崇純; et al.

原子力バックエンド研究(CD-ROM), 29(1), p.2 - 9, 2022/06

材料試験炉(JMTR)の炉心構造材はステンレス鋼の他、アルミニウム(Al)やベリリウム(Be)が多く使用されている。廃止措置に当たって、放射性雑固体廃棄物(廃棄体)を作製するが、その埋設基準はドラム缶内に健全性を損なう物質を含まないことおよび最大放射能を超えないことが要求されている。とくに、Alはコンクリート等のアルカリ物質と反応し水素を発生することから、固化体の強度低下、内圧上昇による破損等が課題となっている。本研究では、バイヤー法を応用したAlの安定化処理技術の確立を目的とし、コールド試験にて基本的な処理工程を確立した。また、京都大学研究用原子炉(KUR)にてAl試験片を中性子照射し、本処理工程によるAl中に含まれる添加元素や不純物元素で生成する放射性核種の除去特性を調査した。結果として、本処理工程によりAlをアルミナ(Al$$_{2}$$O$$_{3}$$)に変換可能であり、通常の放射性廃棄物の処理方法と同様にセメント系充填剤によって固化できる見通しが得られた。さらに、不溶解残渣物の除去により、廃棄物の放射能量を1$$sim$$2桁減らすことができることが示唆された。

論文

放射光単色X線を用いたアルミニウム単結晶の再結晶その場観察

城 鮎美*; 菖蒲 敬久; 岡田 達也*

材料, 71(4), p.354 - 360, 2022/04

金属材料加工技術の1つである再結晶メカニズムを明らかにするため、アルミニウム単結晶を用いた高温その場再結晶変態測定を高エネルギー放射光X線下で実施した。2次元検出器を使用し、8%変形したアルミニウム結晶を昇温,保持,徐冷中の試料にX線を照射し、変態していく過程でのX線回折を測定したところ、保持中に母材とは異なる位置に新たな回折ピークが観測、それが時間とともに増大していく様子、合わせて、母材からの回折ピークが減少していく様子が観測された。解析の結果、出現した再結晶からの回折は材料内部から発生したものであり、それが徐々に広がっていくことを明らかにした。また再結晶後の試験片のX線トプグラフィーを測定した結果、完全結晶とはいかないまでも結晶方位が0.001度のオーダーで変化していることを明らかにした。

論文

Evaluation of sample cell materials for aqueous solutions used in quasi-elastic neutron scattering measurements

富永 大輝*; 佐原 雅恵*; 川北 至信; 中川 洋; 山田 武*

Journal of Applied Crystallography, 54(6), p.1631 - 1640, 2021/12

 被引用回数:4 パーセンタイル:55.82(Chemistry, Multidisciplinary)

For quasi-elastic neutron scattering (QENS) studies, sample cells made of pure or alloyed aluminum are frequently employed. Although the Al surface is protected by a passivating film, this film is not robust. Therefore, when the sample is an aqueous solution, chemical interactions between the Al surface and sample, promoted by corrosive entities such as chloride ions and certain conditions of pH, can compromise the integrity of the cell and interfere with the experiment. In this study, the corrosion susceptibilities of Al and its alloys were investigated by subjecting them to various treatments; the results were compared with those of other candidate materials with low chemical reactivity. This work showed that alloys with higher Al content and boehmite-coated surfaces are resistant to corrosion. In particular, for Al, the resistance is due to a reduction in the contact area achieved by reducing the surface roughness. QENS measurements of empty sample cells made of these materials revealed two results: (1) the profile of the cell fabricated with a copper-free Al alloy showed a minor dependence on the scattering vector magnitude $$Q$$ and (2) reducing the real surface area of Al effectively suppresses its scattering intensity, while boehmite coating strengthens the scattering. Cells fabricated with Mo, Nb and single-crystal sapphire can be used as alternatives to Al because of their low scattering intensity and reduced dependence on $$Q$$.

論文

${it In situ}$ synchrotron radiation observation of deformation and annealing processes of aluminum single crystal

城 鮎美*; 岡田 達也*; 菖蒲 敬久

Mechanical Engineering Journal (Internet), 8(6), p.21-00106_1 - 21-00106_8, 2021/12

本研究の目的は、SPring-8からの放射光X線を使用して、アルミニウム単結晶の変形および熱処理プロセス中のその場観察を実施することである。縦方向に平行な111配向を有するアルミニウム単結晶サンプルをブリッジマン法により成長させ、インライン引張装置を使用して、サンプルを室温で公称ひずみ0.08まで変形させた。その後、480$$^{circ}$$Cの熱処理を実施した。実験では二次元検出器を使用し、前述の過程中のサンプルから複数の回折線を検出した。その結果、初期段階から、X線が照射された領域は、サブグレイン微細構造に起因する小さな配向差を有する3つの領域で構成されていることを確認した。回折スポット強度の詳細な分析から、引張ひずみの増加に伴い、サブグレイン微細構造が転位微細構造に変化していることが分かった。そして変形後の熱処理中に、再結晶粒からの回折スポットは、480$$^{circ}$$Cに達した後180秒から出現し、変形マトリックスと再結晶粒からの回折スポットの共存は約22秒間しか持続しなかったことを確認した。この結果を詳細に分析すると、変形マトリックスと再結晶粒の間の境界の移動速度は、数マイクロメートル/秒のオーダーであると推定された。

論文

Study on the free corrosion potential at an interface between an Al electrode and an acidic aqueous NaCl solution through density functional theory combined with the reference interaction site model

狩野 恒一*; 萩原 聡*; 五十嵐 誉廣; 大谷 実*

Electrochimica Acta, 377, p.138121_1 - 138121_10, 2021/05

AA2020-0599.pdf:0.95MB

 被引用回数:17 パーセンタイル:71.29(Electrochemistry)

参照相互作用サイトモデル+密度汎関数理論(ESM-RISM-DFT)を用いて、酸性条件下でのAl電極/NaCl水溶液界面での腐食電位の解析を行った。カソードおよびアノード反応の電極電位を電子化学ポテンシャルを変数とするグランドポテンシャルから取得し、ターフェル外挿法を使用して腐食電位を取得した。腐食電位の結果は、実験データと一致した。溶液のpHを制御することにより得られた腐食電位のpH依存性は、実験結果とよく一致した。ESM-RISM-DFTによって酸性溶液の環境への影響が適切に表現され、腐食電位が正確に決定された。ESM-RISM-DFTを用いることで、さまざまな反応の腐食電位が計算できることが示唆される。

論文

Corrosion of aluminum-based containers for neutron studies with aqueous samples under low temperatures

富永 大輝*; 佐原 雅恵*; 川北 至信; 中川 洋; 島本 直伸*

JPS Conference Proceedings (Internet), 33, p.011094_1 - 011094_5, 2021/03

BB2019-2098.pdf:5.18MB

中性子準弾性散乱研究では、しばしばアルミもしくはアルミ合金製の試料容器が使われる。入射中性子の強度増大に伴って、研究領域は拡がり続けており、希薄な試料環境でもデータ取得は以前より速くなっている。そうした研究分野の一つに水を含むシステムが挙げられる。この研究では、アルミに関する温度効果を調べ、低温環境下でもアルミの腐食が起きることが分かった。その理由は、母材としてのアルミニウムと不動態フィルムとしての酸化アルミニウムの膨張係数の差による。

論文

JMTRの廃止措置に向けた難処理廃棄物の廃棄体化のための処理方法の開発; 炉内構造物と使用済イオン交換樹脂

関 美沙紀; 中野 寛子; 永田 寛; 大塚 薫; 大森 崇純; 武内 伴照; 井手 広史; 土谷 邦彦

デコミッショニング技報, (62), p.9 - 19, 2020/09

材料試験炉(JMTR)は、1968年に初臨界を達成して以来、発電用軽水炉を中心に、新型転換炉,高速炉,高温ガス炉,核融合炉等の燃料・材料の照射試験に広く利用されてきた。しかし、法令で定める耐震基準に適合していないため2017年4月に施設の廃止が決定され、現在廃止措置計画の審査を受けている。JMTRでは発電炉とは異なった炉心構造材であるアルミニウムやベリリウムが使用されているため、これらの処理方法を確立し、安定な廃棄体を作製する必要がある。また、蓄積された使用済イオン交換樹脂の処理方法についても検討する必要がある。本報告では、これらの検討状況について紹介する。

論文

Research on activation assessment of a reactor structural materials for decommissioning, 2

関 美沙紀; 石川 幸治*; 佐野 忠史*; 永田 寛; 大塚 薫; 大森 崇純; 花川 裕規; 井手 広史; 土谷 邦彦; 藤原 靖幸*; et al.

KURNS Progress Report 2019, P. 279, 2020/08

JMTR施設の廃止措置を進めるにあたり、多くの放射性廃棄物が発生するが、これらはドラム缶等に格納し、コンクリートを充填して、廃棄体とする計画である。しかし、アルミニウムは、コンクリートと反応し水素ガスが発生し、廃棄体を破損することが懸念されている。本研究は、これまで行ってきた湿式法によるアルミニウムの安定化処理法の溶液pHの最適条件を求めることを目的とした。JMTRで多く使用されている2種類のアルミニウム試料を準備し、KURで照射した後、強塩基であるNaOHに溶解した。溶解液をろ過した後、中和処理をしてpH=5$$sim$$11にてAl(OH)$$_{3}$$を生成した。それぞれの工程で得た残差及び溶液は放射化分析を行った。この結果、pH=7, 9にてAl全量の固体としての回収が可能であることが分かった。また、廃液中にはCr-51及びNa-24が含まれることが分かった。Cr-51は全ての条件にて同等の回収率であった。一方でNa-24は中和の際に生成されるNaCl量が相対的に多いことから、溶液中のNa-24が増加したと考えられる。

論文

Sorption properties of aluminum hexacyanoferrate for platinum group elements

三島 理愛; 稲葉 優介*; 立岡 壮太郎*; 針貝 美樹*; 渡邊 真太*; 尾上 順*; 中瀬 正彦*; 松村 達郎; 竹下 健二*

Chemistry Letters, 49(1), p.83 - 86, 2020/01

 被引用回数:4 パーセンタイル:21.18(Chemistry, Multidisciplinary)

使用済燃料の再処理で生じる高レベル放射性廃液を最終処分するにあたり質の良いガラス固化体に成型するためには、白金族元素(PGM)を分離することが重要である。新たな収着材としてフェロシアン化アルミニウム(AlHCF)を合成し、濃硝酸中におけるPGM収着挙動を調べた。その結果、硝酸によりAlHCFが顕著な溶出をすることがわかった。同様にPGMであるRhの単成分溶液においてもAlHCFが溶出しRh収着が確認されなかった。しかしPd単成分溶液においてはPd収着が確認でき、AlHCFは大きく溶出せず構造が安定化した。そこでPdとRhが共在する二成分系溶液での収着試験を行ったところPd収着によりAlHCFの構造が保たれRhは収着された。また、Pd収着量とAlとFeの溶出量について、AlとFeの溶出比はAlHCF中の元素比と一致しなかったがその理由としてFeの再収着が考えられ新しい構造の形成が示唆された。AlHCFによるPGMの収着メカニズムは、単純なイオン交換だけでなく酸化還元反応と収着速度論も重要な法則である。この収着と溶出の挙動を理解することがAlHCFのPGM収着性能向上に役立つ。

論文

Research on activation assessment of a reactor structural materials for decommissioning

関 美沙紀; 石川 幸治*; 永田 寛; 大塚 薫; 大森 崇純; 花川 裕規; 井手 広史; 土谷 邦彦; 佐野 忠史*; 藤原 靖幸*; et al.

KURNS Progress Report 2018, P. 257, 2019/08

JMTR施設の廃止措置を進めるにあたり、多くの放射性廃棄物が発生するが、これらはドラム缶等に格納し、コンクリートを充填して、廃棄体とする計画である。しかし、アルミニウムは、コンクリートと反応し水素ガスが発生し、廃棄体を破損することが懸念されている。本研究は、湿式法によるアルミニウムの安定化処理法の開発を行った。JMTRで多く使用されている2種類のアルミニウム試料を準備し、KURで照射した後、強塩基であるNaOHに溶解した。溶解液をろ過した後、中和処理をしてAl(OH)$$_{3}$$を生成した。それぞれの工程で得た残差及び溶液は、放射化分析を行った。この結果、Al合金内に含まれる不純物$$^{51}$$Crおよび$$^{59}$$FeはAl成分と分離することができ、低レベルのAl(OH) $$_{3}$$の抽出が可能であることが示唆された。今後、Al(OH)$$_{3}$$の焼成温度の最適化を図り、安定なAl$$_{2}$$O $$_{3}$$を製作する条件を決定する。

論文

Root-endophytic Chaetomium cupreum chemically enhances aluminium tolerance in $$Miscanthus sinensis$$ via increasing the aluminium detoxicants, chlorogenic acid and oosporein

春間 俊克*; 山路 恵子*; 小川 和義*; 升屋 勇人*; 関根 由莉奈; 香西 直文

PLOS ONE (Internet), 14(2), p.e0212644_1 - e0212644_16, 2019/02

 被引用回数:23 パーセンタイル:78.84(Multidisciplinary Sciences)

すすきは鉱山跡地に生える先駆植物である。すすきは、植物性シデロフォアを生産することによって、鉱山跡地の有害元素であるAlを無毒化する。すすきの根に内生する微生物であるC. cupreumは、シデロフォアを生産することによってすすきのAl耐性を向上させる。われわれは、C. cupreumが生産するシデロフォアがoosporeinであると同定した。oosporeinがAlを無毒化することを明らかにした。C. cupreumを無菌状態のすすきに接種すると、芽の生長が促進され、Al耐性が向上した。

論文

Effect of alloy element on weld pool dynamics in laser welding of aluminum alloys

宮城 雅徳*; Hongze, W.*; 吉田 涼平*; 川人 洋介*; 川上 博士*; 菖蒲 敬久

Scientific Reports (Internet), 8(1), p.12944_1 - 12944_10, 2018/08

 被引用回数:42 パーセンタイル:81.46(Multidisciplinary Sciences)

レーザー溶接中の金属内部の挙動は材料強度、欠陥発生等に大きく影響することから非常に重要である。本研究では、さまざまなシリーズのアルミニウム合金のレーザー溶接における溶接プールのダイナミクスに関して、その場放射光X線位相コントラストイメージングシステムにより調査した。その結果、レーザーを照射した金属がすぐに蒸発し、キーホールが発生し、その後、キーホールの周囲の金属がキーホールの熱で徐々に溶けていくことが観察された。また、キーホールの深さの成長率は、低沸点元素(TCE)の総含有量と正の線形相関があり、安定した段階でのキーホールの深さと直径も同様であることを明らかにした。そして、実験を繰り返し、アルミニウム合金のレーザー溶接における溶融池のダイナミクスに対する合金元素の影響に関して、定量化することに成功した。

論文

Cross section measurement in J-PARC for neutronics of the ADS

明午 伸一郎; 松田 洋樹; 岩元 大樹

Proceedings of 13th International Topical Meeting on Nuclear Applications of Accelerators (AccApp '17) (Internet), p.396 - 402, 2018/05

核変換実験施設の要素技術試験の一環として、加速器とターゲットステーションの隔壁となるアルミ合金製の陽子ビーム窓の寿命評価のためにアルミの放射化断面積を測定した。J-PARCの3GeV陽子シンクロトロンのビームダンプにアルミフォイルを設置し、0.4及び3GeV陽子を入射しAl(p,x)$$^7$$Be, Al(p,x)$$^{22}$$Na及びAl(p,x)$$^{24}$$Na反応の断面積を測定した。J-PARCの加速器施設は、陽子ビームの強度モニタが高精度に校正されていること等により、既存の実験データより高い精度で断面積が測定できた。本実験結果と評価済み核データ(JENDL/HE-2007)の比較の結果、JENDL/HE-2007は最大で30$$%$$程度の違いはあるものの、概ね実験結果をよく再現することがわかった。PHITSコードよる計算との比較を行った結果、最新の核内カスケードモデルは、励起関数の形状は実験を再現するものの40$$%$$程度の過小評価を与えることがわかった。PHITSに用いられている統計崩壊モデル(GEM)の代わりにオリジナルのGEMモデルを用いて計算したところ、実験との一致が改善することがわかった。他の核種の反応断面積測定を今後予定しており、これにより核データや核反応モデルの高度化が期待できる。

論文

Measurement of aluminum activation cross section and gas production cross section for 0.4 and 3-GeV protons

明午 伸一郎; 西川 雅章; 岩元 大樹; 松田 洋樹

EPJ Web of Conferences, 146, p.11039_1 - 11039_4, 2017/09

BB2016-1181.pdf:0.4MB

 被引用回数:2 パーセンタイル:78.04(Nuclear Science & Technology)

J-PARCセンターで進めている核変換実験施設(TEF)の要素技術試験の一環として、加速器とターゲットステーションの隔壁となるアルミからなる陽子ビーム窓の寿命評価のためにアルミの放射化断面積を測定した。実験では、J-PARCの3GeV陽子シンクロトロン(RCS)から出射するビームを用い、RCSのビームダンプにアルミフォイルを設置し、0.4GeV及び3GeV陽子を入射しAl(p,x)$$^7$$Be-7、Al(p,x)$$^{22}$$Na及びAl(p,x)$$^{24}$$Na反応の断面積を残留核から生成する$$gamma$$線の測定から導出した。さらに物質・生命科学実験施設内に設置されたミュオン生成用の炭素ターゲットから生成するガスを四重極質量分析器で分析し、炭素のガス生成断面積を測定した。J-PARCの加速器施設は、陽子ビームの強度モニタが高精度に校正されていること、陽子ビームがよくコリメートされていること、更に陽子エネルギが高精度に測定できること等により、既存の実験データより高い精度で断面積が測定できることがわかった。また、本測定で得られた結果と評価済み核データ(JENDL/HE-2007)の比較の結果、JENDL/HE-2007は最大で30$$%$$程度の違いはあるものの、概ね実験結果をよく再現することがわかった。さらにTEFの核設計に用いられているPHITSコードよる計算結果との比較を行った。PHITSに最新の核内カスケードモデルによる計算は、概ね実験を再現するものの40$$%$$程度の過小評価を与えることがわかった。本研究や今後の反応断面積測定により核データや核反応モデルの高度化が期待できる。

論文

Compatibility of lithium oxide single crystals with tungsten sputtered films; The Effect of passivation films

那須 昭一*; 永田 晋二*; 吉井 樹一郎*; 高廣 克己*; 菊地 直人*; 草野 英二*; Moto, Shintaro*; 山口 貞衛*; 大橋 憲太郎*; 野田 健治; et al.

粉体および粉末冶金, 52(6), p.427 - 429, 2005/06

酸化リチウムは核融合炉のトリチウム増殖材料の候補材料である。表面をアルミニウム,シリコン又はチタンの保護膜で覆った酸化リチウム単結晶とその上につけたタングステン膜との化学的両立性をラザホード後方散乱法より調べた。保護膜のない酸化リチウムでは573Kで1分及び623-673Kで1分の加熱でタングステンとの化学反応が見られた。一方、保護膜をつけた酸化リチウムでは、すべての試料について、573Kにおける1分の加熱で少量のタングステンが保護膜や酸化リチウム中へ拡散することが見られたが、その後の623Kから723Kの加熱において顕著な拡散は見られなかった。このことから、アルミニウム,シリコン又はチタン保護膜は酸化リチウムをタングステンとの反応から保護するために有用であると考えられる。

論文

Lithogenic flux in the Japan Sea measured with sediment traps

乙坂 重嘉; 外川 織彦; 馬場 正美*; Karasev, E.*; Volkov, Y. N.*; 尾亦 伸隆*; 乗木 新一郎*

Marine Chemistry, 91(1-4), p.143 - 163, 2004/11

 被引用回数:42 パーセンタイル:72(Chemistry, Multidisciplinary)

1999年から2002年にかけて日本海の3海域(東部日本海盆,西部日本海盆,大和海盆)で行われたセジメントトラップ実験によって、粒子束の時空間的変化が観測された。年平均粒子束には明確な地理的分布が見られ、西部日本海盆で455mg/m$$^{2}$$/day、大和海盆で252mg/m$$^{2}$$/day、西部日本海盆では147mg/m$$^{2}$$/dayであった。粒子束は春季(3月から5月)に増加した。堆積物中の元素存在度の分布から、粒子中のランタン/イッテルビウム(La/Yb)比がアルミノケイ酸塩粒子の起源の指標として、マンガン/アルミニウム(Mn/Al)比が粒子の「新鮮さ」の指標として利用できることがわかった。沈降粒子中のこれらの指標の時空間分布から、日本海における陸起源粒子の供給過程について(1)黄砂による大気経由の供給,(2)東シナ海からの水平輸送,(3)日本列島などの島弧からの水平輸送の3つが示された。黄砂粒子は、特に冬季から春季にかけて観測され、大和海盆の水深1km層では、年間の陸起源粒子束の84%を占めていた。日本海南縁における黄土粒子は、大気経由ばかりでなく、東シナ海から対馬暖流によって運ばれてきたことが示された。南部日本海における突発的な流れが、大和海盆内部へ粒子を運ぶ役割を果たしていると考えられる。

論文

${it Ab initio}$ molecular dynamics study of polarization effects on ionic hydration in aqueous AlCl$$_{3}$$ solution

池田 隆司; 平田 勝; 木村 貴海

Journal of Chemical Physics, 119(23), p.12386 - 12392, 2003/12

 被引用回数:43 パーセンタイル:78.96(Chemistry, Physical)

第一原理分子動力学法を用いて、常温常圧下での0.8M AlCl$$_{3}$$水溶液中のAl$$^{3+}$$及びCl$$^{-}$$の水和構造とそのダイナミクスを調べた。第一原理シミュレーションから得られたAl$$^{3+}$$及びCl$$^{-}$$の水和構造はどちらも実験とよく一致した。水和水の分子構造及び構成分子とイオンの双極子モーメントを詳細に検討したところ、カチオン,アニオンのどちらに対してもその水和構造とダイナミクスに分極効果が重要な役割を演じていることがわかった。Al$$^{3+}$$の加水分解についても言及した。

報告書

Oscillator strength, transition rates and lifetimes for n=3 states in Al-like ions

Safronova, U. I.*; 左高 正雄; Johnson, W. R.*; Safronova, M. S.*

JAERI-Data/Code 2001-022, 60 Pages, 2002/05

JAERI-Data-Code-2001-022.pdf:4.22MB

原子番号z=10~100までの原子のアルミニウム様イオンのn=3のレベル間の可能な遷移についてのデータ集である。遷移確率,振動子強度等について図及び表にまとめた。データはBreit相互作用を含む、相対論的多体摂動法により計算したものである。

論文

色の変化で照射量がわかります; カラー線量計の開発

小原 建治郎

原子力eye, 48(2), p.46 - 48, 2002/02

ITERの容器内遠隔保守装置の耐放射管理を必要となる高$$gamma$$線量率・高照射量測定が可能なカラー線量計の開発を進めている。本線量計は、陽極酸化アルミニウムの被膜中にアゾ系染色を含浸させたもので、$$gamma$$線照射による線量の退色の度合いを分光式色差計にて、マンセルの色立体に基づく色相/彩度,あるいは明度として測定する。本稿では、開発の背景,特長,試験の概要,今後の展開について平易に解説した。

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